片田研究室の菅沼講師らの論文がChemSusChem誌に掲載されました!
菅沼講師らの研究グループは,バイオマス資源由来の糖類から合成できるグルタミン酸を原料として,工業用溶媒,高分子化合物,農薬・医薬品の原料に使われる2-ピロリドンを合成する新たな手法を発見しました.これは水素雰囲気下の比較的低温条件における担持ルテニウム触媒の特性を利用した触媒反応ですが,他の貴金属触媒の白金,パラジウム,ロジでは進行しません.掲載された論文ではこのユニークなルテニウムの特徴を分光分析によって明らかにしています.今回見出した方法を他のアミノ酸に応用できれば従来石油資源から合成してきた含窒素化合物が再生可能なバイオマス資源から製造可能となります.本研究は,科研費若手研究(B)の支援により実施され、2019年1月30日からドイツの科学雑誌ChemSusChemオンライン版に掲載されています.
論文タイトル:One‐step conversion of glutamic acid into 2‐pyrrolidone on supported Ru catalyst in hydrogen atmosphere: remarkable effect of CO activation
著者名:Satoshi Suganuma*, Akihiro Otani, Shota Joka, Hiroki Asako, Rika Takagi, Etsushi Tsuji, Naonobu Katada
掲載誌:ChemSusChem, DOI: 10.1002/cssc.201802980 (2019)
URL: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/cssc.201802980